だいたい笑える

つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくる

dentsuの話とかインテグレートのCMの炎上から思う自分のこと。

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自分自身の中で色々と混沌としていて、もやもやが消化できていない所もあるので上手くかけるか解らないけど、今の思いを書いてみます。

今の私は被害者意識満載なので、このことはまたちゃんと考えないといけないと思っている。 

 

私は、このCMをふんふんと受け取っていて、世間が騒ぎだしたので割とびっくりした。そういうこと、めっちゃ言われて過ごしているし、自分の中にもそんな風に思っている部分があるなあと思う。

私は社会人になってザ男社会で過ごすことになったけど、女性総合職は珍しくて、どこにいってもじろじろ見られてどこにいっても監視されている気がしてました。その環境下でで「若くて素直でかわいらしい」女の子でないと価値がないとずっと刷り込まれてきていた。

大学まで、男女平等社会に暮らしてきたのに、いきなり男尊女卑社会みたいなところで暮らすことになり、本当に最初のころは受け入れることが出来なかった、それで先輩と激突したりした。

仕事で男性を論理的に言い負かしている先輩を「あいつはブスだしかわいくもないからだめ」とこき下ろす男性をたくさん見たし、圧倒的多数の男性にそっぽを向かれると仕事が成り立たない。

だからクッソつまんない学生時代の窃盗自慢とか、ギャンブル自慢、女をぼろぼろにした話とか、セクハラにもニコニコ笑って対応してきた。

時には体をさわられそうになったこともあったけど、大騒ぎにしたら「ちょっと下ねた言ったくらいで大騒ぎするブスなくせに自意識過剰な女」って噂たてられそうで冗談でかわして過ごしてきた。

そして、それが仕事のまだろくに出来ない1年目の払える「対価」だって結構まじめに思ってきた。

でも、その分確かにいいこともあった。すぐに顔を覚えてもらえるし、はんこを貰いにいけば、特に質問されることなくはんこを押してもらえておまけに御菓子まで手に持たされて帰ってきた。男性同期ではあり得ない会食にもお声がかかって、ありがたい話が聞けてちょっと得意な気持ちにもなった。

とはいっても、やっぱり

「胸が小さい」

「勉強ばっかりできても女性としての魅力がない」

「女性なんだから家事をやらないと!」(深夜に帰ってんだけど!)

「女だから甘やかされて調子に乗っている」

「女のくせに気が強くてだめだ」

「女は会社にはいらない」

「女はヒステリック」

「女のくせに大学なんかでて」

とか言葉にできない視線とか、態度とかに、傷ついてはよく帰り道一人で泣いていたと思う。

(最近だと「ボディラインが丸くなった」「売れ残りにならないように今が正念場」「髪がぼさぼさ」「服。。。」普通の服きてたのに。何きてたら良かったの?ちなみにおじさんだけじゃなくて一つ上、同期、後輩にも言われたりした。)

男性の先輩から「女はいいよな」と言われるたびに心の中で「ぎりぎりペイするかしないかくらいでイヤな思いしてんだよ」と悔しくて切れていたけど、常にニコニコしてセクハラも「本当に中学生ですね♡」といっていたし、意味のわからんディスりも神妙な面持ちで聞いて「従順なかわいげのある女子」をしてた。

そんな自分を認めるために、おじさんからのセクハラを笑顔でいなしてこそが総合職女子の証であると、思ってきたし今でも少し思っている部分があると思う。

今の彼と出会ったとき、私の「か弱い従順な女の子」な部分ではなく「強気で意見のある人間」な部分を面白くて気に入ってくれた事にとても驚いたし、その感覚は、大学生の頃を思い出した。

セクハラ的発言をされた後に発狂して何度も彼には泣きついたけど、彼は毎回「世間はそんなんじゃない、お前の会社が異常だ」っていってくれた。

でも、私は今でもだいなりしょうなり、どこの会社もそうなんじゃないかって思っている。組織的体質かもしれないし、個人的な特性かも知れないし。

だけど、このCMが炎上したことで「この程度のもや感」でも不快だと声を上げていいんだということを知った。

私が、笑ってやり過ごして「これが真の女性総合職!」とどやっていたせいで勘違いしたおじさんたちがいたいけな後輩たちにも同じようなことをいって傷つけるのは、とても不本意。この数年で、だいぶ図太くなったし、今後はセクハラに出くわしたら、真顔で」「もう一度お願いします」と言ってやろうと思う。