だいたい笑える

つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくる

仕事のモチベーションを構成するもの。

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転勤していった昔の部長が出張でやってきた。

私はヒラ社員で、うちの会社はかなり上下関係のある会社なので部長とヒラが直接仕事をする機会は極めて少ない。

部長とヒラの間には中間管理職を3人挟むし、挨拶以外の言葉をかわすことは通常2ヶ月に一度くらいだ。

幸いなことに、私は元部長がかつて思い入れを持ってやってきた仕事を担当していたため、かなり目をかけてもらった。直接部長に報告させてもらう機会もなんども貰えた。

元部長はその道のプロだから、報告前は死ぬほど予習をして挑んだが、当日は痛いところを突かれて至らなさをひしひしと感じながら、悔しい!次こそは!と思い、モチベートされて部長室を後にした。

元部長から学ぶところはたくさんあり、本当に仕事が面白かった。不本意な業務配置だったけど、本質を教えてもらい私は今の仕事が大好きになった。

それが幸せだということは、当時もわかっていたはずだった。

四月になり、元部長はご栄転していった。

「自分のつかえた上司が偉くなることは嬉しいことだよ」

と部長はよくいっていて、ペーペーの私には理解できなかったけど、元部長がご栄転していって、初めて本当にそうだなぁーと思ったし、今後は元部長に育ててもらったことのある者として恥ずかしくない仕事をしようと心に誓った。

 

新しい部長は丸顔のニコニコしたおっさんで、なかなかいい感じかな?とおもっていた。

新部長は専門分野が別だったこともあって、話の仕事に全然興味がなくて、本当に本質からズレた指示も多かった。

男尊女卑の考えの持ち主で、女性をバカにしていて、太ったとか、あの子は可愛くないとかいうタイプだった。

朝三暮四は日々のこと。

毎日毎日毎日、少しずつモチベーションが下がっていった。

まぁ、でもこれは社会人やっていたらどこにでもある上司あるあるだと思う。2年か3年、長くて5年我慢したら、こちらか上司のどちらかがいなくなる。それまでのガマン。

 

けど、本当に言ってはいけないことを部長にいわれたときに、もう絶対無理だとおもった。

詳しい内容は特定が怖くて書けない。

ダミー情報まぜて書こうかとおもったけど上手く書けなかった。

言われた後、部長室から出てきて先輩を呼び出して大泣きした。悔しくて。

その役職についている人は絶対言ってはいけない発言だった。今思い出しても本当に血が沸騰しそうなくらい頭にくる。

元部長は絶対そんなこと言わなかった。おもっていたかもしれないけど、そんなことを言えば私やそれ以外の該当者のモチベーションが地に堕ちるとか、私の仕事は会社全体に開いた仕事だから私の口からそんな発言が広まったらどうなるか分かっていたんだと思う。

結果、私は元部長を心から信頼していたし、いつも「うちの部長がいうんだから、これが長期的な全社ベストだと思う。」と関係者に断言出来たし、そのことはあのタイミングの弊社の組織のマネジメントとして最高だったと思う。

元部長が私をそうやって利用しようとしたかはわからないし、そんな利用価値のあるほどの存在でもないともおもうけど。

 

私の信念は、【人を最後に動かすのは綺麗事だ】ということだ。

何かの事象に対して、美しい綺麗事にフォーカスできない人は人を動かせないから組織のトップにたつべきではないと思った。

仕事のモチベーションには、お金とかそういうもの以外にも綺麗事があってその絵を描くのがトップのお仕事だとおもった。